2015年3月2日月曜日

3月2日 休館日連載Web安全登山教室 最終回『その5 台風通過直後の危険性』

 昨年10月から続けてきました『休館日連載Web安全登山教室』も今回で最終回となりました。

 今回は台風通過直後に登山をすることの危険性についてお話します。台風通過直後はいつどこに危険が潜んでいるかわかりません。被害状況がわかるまでは登山しないことが一番なのですが、どうしても登る場合は周回ではなく、登山道から山頂まで往復で登山することをおすすめしています。

 台風通過後、土砂崩れの土砂が登山道を隠してしまいます。道がわからなくなるだけでなく迂回するのに危険を伴います。



 台風通過後、倒木が登山道を隠してしまいます。道がわからなくなるだけでなく迂回するのに危険を伴います。



 台風通過後、丸太でできた橋が流されなくなってしまいます。橋が現場に残っていれば、そこを渡渉できれば登山を継続できるかもしれません。しかし、橋が跡形もなくなくなったり、以前流された橋がそのまま放置されていることもあり、通常時に歩いたことがない登山道を台風通過直後に歩くことはおすすめできません。登山口と山頂との往復ならまだしも周回は下山時に橋が流されている可能性があり、とてもリスクが大きいと思います。



 台風通過後、増水によって渡渉できなくなります。普段はここを渡ればいいんだなと容易にわかるところも増水時ははたしてどこを渡るのが正解なのかわからなくなってしまいます。こんなところをわたるはずがないと考えてしまうと道迷いの原因になってしまいます。



 最後までご覧いただきありがとうございました。昨年10月に西丹沢自然教室にて行った安全登山教室『山でのトラブル対処法』が希望者多数のため参加できなかった人が多かったので始めた『休館日連載Web安全登山教室』ですが、今回で22回目となりました。安全登山教室『山でのトラブル対処法』の際、午後にお話した内容の一部をお伝えしてきました。
 実際の安全登山教室では質問にお答えすることができるのですがブログではそうはいきません。わかりにくいなと思われた記事もあったのではと思っています。
 今後とも西丹沢自然教室ならびに西丹沢自然教室公式ブログをよろしくお願いします。
(最終回終わり)
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第0回『はじめます』
第1回『道迷いを防ぐために何をしていますか?』
第2回『道迷いしやすいところはどこですか?』
第3回『道に迷いやすいところ10ヶ所』
第4回『その1 登山口』
第5回『その2 分岐点』
第6回『その3 山頂』
第7回『その4 沢が二股に分かれるところ』
第8回『その5 沢から尾根に取り付くところ』
第9回『その6 尾根が二股に分かれるところ』
第10回『その7 尾根から沢に降りるところ』
第11回『その8 台地状でどこでも歩けるところ』
第12回『その9 沢を渡る位置や渡ってからの道』
第13回『その10 作業道やけもの道』
第14回『地図で調べてみましょう』
第15回『いくつ見つけられましたか』
第16回『登山道を歩きながら説明したこと』 
第17回『季節や天気による道迷い』
第18回『その1 秋、落ち葉が登山道を隠す』
第19回『その2 冬、積雪が登山道を隠す』
第20回『その3 悪天時、濃霧が登山道を隠す』
第21回『その4 夜間、ライトがないと何も見えない』
最終回『その5 台風通過直後の危険性』
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