2015年1月8日木曜日

1月8日 休館日連載Web安全登山教室 第13回『その10 作業道やけもの道』

 今回も前回同様、登りでも下りでも道に迷いやすいところです。

 山には登山道以外にも道があります。林業や高圧電線・発電設備などの管理のためのもの、ニホンジカなどの大型哺乳類が歩いた跡が道になったけもの道、一般的にバリエーションルートと呼ばれる管理されていない登山道などがあります。

 それそれの道にはいくつかの特徴があり、その特徴を意識しながら歩けば、道迷いはかなり減ると思います。

 林業の道はスギ、ヒノキなどの人工林や山麓の雑木林に多くあり、森林を整備した痕跡があります。ピンク色や水色のテープが樹木にまかれていたり番号が記されたテープが幹に張り付けられていることも多いです。林班区を示すものなどの杭や標識があるものも多いです。
 作業道は登山道とは施工方法が違う場合も多く、見分ける一つの方法になることもあります。

 高圧電線・発電設備などの管理のための道は当然鉄塔や施設につながる道なので鉄塔や施設を見つけたら要注意です。地図に示されているものも多いと思います。これらの管理道も登山道とは施工方法が違うことが多いので、見分ける一つの方法になります。電力会社が作った小さな道標があることも多いです。

 バリエーションルートは自然の地形活かしているものが多く、大きな尾根や沢沿いがルートになっていることが多いです。ガイドブックや詳しい地図などで登山前に調べておくと道迷いが防げるだけでなく、分岐点が現在位置の確認に使える場合もあります。
 バリエーションルートの入口で道標や樹木に二色のテープが巻かれていることもあります。バリエーションルートの入口かなと疑ってみる価値はあると思います。


 今回で『道に迷いやすいところ10ヶ所』の説明は終わりました。次回からは『道に迷いやすいところ10ヶ所』を踏まえて、道に迷わないために何ができるかをお話しします。

(第13回終わり)

第14回『地図で調べてみましょう』は平成27年1月12日火曜日の休館日に掲載します。
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第0回『はじめます』
第1回『道迷いを防ぐために何をしていますか?』
第2回『道迷いしやすいところはどこですか?』
第3回『道に迷いやすいところ10ヶ所』
第4回『その1 登山口』
第5回『その2 分岐点』
第6回『その3 山頂』
第7回『その4 沢が二股に分かれるところ』
第8回『その5 沢から尾根に取り付くところ』
第9回『その6 尾根が二股に分かれるところ』
第10回『その7 尾根から沢に降りるところ』
第11回『その8 台地状でどこでも歩けるところ』
第12回『その9 沢を渡る位置や渡ってからの道』
第13回『その10 作業道やけもの道』
第14回『地図で調べてみましょう』
第15回『いくつ見つけられましたか』
第16回『登山道を歩きながら説明したこと』 
第17回『季節や天気による道迷い』
第18回『その1 秋、落ち葉が登山道を隠す』
第19回『その2 冬、積雪が登山道を隠す』
第20回『その3 悪天時、濃霧が登山道を隠す』
第21回『その4 夜間、ライトがないと何も見えない』
最終回『その5 台風通過直後の危険性』
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